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平成27年08月号
上石隆明 さくら咲き小糠雨降るこの朝亡き人偲ぶか小鳥が来たり
庭先に朱くなりたるサクランボ母と雀がともに啄む
寂しさの種を探して出でし夜の風が涼しも三日月浮きぬ
丑三つ時歯磨きひとりの三面鏡疲れた男の顔を映しぬ
じっと見るこの手なかなか器用なり殺人以外はなんでもこなす
斉藤芳生
水野洋一
鴇 悦子 乳癌の友にメールしてみても返事が来ない不安がつのる
生け花は葉蘭に始まり葉蘭に終わると言われハートに挿した
カラオケを音痴の私一人して一時間過ごす「生け花」帰り
中高の国語の免許持てるゆえクイズに挑戦している私
改めて呟かずとも脳内で言葉を紡ぐ不思議さ思う